さらば原っぱ、九州一周旅終了
こんにちは、ポンです。
竹田市を出発して、大分で農業をやり始めた友人宅へ。
ケンちゃん(左の日本人男)と、ナッちゃん(ロシア女子)カップル。原っぱカフェで、一緒に働いた仲だ。彼らは大分に家と土地を買い、農業をしている。その手伝いにきた。ちなみに、写真右の男はシンちゃん。写真には写ってないが、お母さんのジュンコさんと一緒にオーストラリアから日本を旅行中。みんな原っぱ繋がり。
彼らのお宅。のどかでシンプル、良い雰囲気。
庭に蓮。
インド好きの彼らに、ぴったりなロータスの花。
家の本棚。人の本棚を見るのが好きだ。カフェやレストランでもそう。その人がどんな人か、本棚に反映されるから。
インドスパイスの本があったので読む。スタータースパイスとは。ふむふむ。原っぱでカレーをちょいちょい作ってたので、スパイスの知識がちょっーぴりついた。クミン、カルダモン、コリアンダー、ガラムマサラetc. カレー作りは、驚くほど奥が深い。
皆で農作業のお手伝い。
苗を等間隔で同一線上に植えていく。手作業。人生初の田植え。人数が多ければいいが、一人だと孤独で果てしない作業だ。
皆でワイワイ作った夕食。料理好きが集まって作ったので、どれも大変美味しい。
原っぱ同窓会。
ケンちゃんナッちゃんのお宅を後にし、シンちゃんジュンコさんと一緒に原っぱカフェへ向かう。彼らも俺と同じく原っぱでまたボランティアする。リピーターだ。そして、俺は1ヶ月ぶりに原っぱへの帰還。久しぶりに原っぱへ戻ると、「帰ってきた」という感覚を覚えた。半年間もこの場所にいたのだから、それも当然か。
大工仕事が得意なメンバーは、音楽を演るテラスを作ったり。
由布岳近くの農家へ小麦の収穫手伝い。
お気に入りの別府うどん屋「日高うどん」で食い納め。ごぼ天うどん。
原っぱのボランティアたちと常連客たちと。
リュウジさんと他のボランティアも一緒に。
九州旅で大変お世話になったドラッグストア「コスモス」。薬だけでなく食料品も沢山売っていて、スーパーよりも安かったりするので重宝した。
数日間手伝いして、遂に原っぱを旅立ち。ボランティアの皆とリュウジさんに別れを告げる。次にここに戻ってくるのは、一体いつになるだろうか。わからないが、また戻ってきたい。
原っぱカフェは、とてもクリエイティブな場所だ。ある人は料理に、ある人は音楽に、ある人は大工仕事に、のめり込む。そうして、創造的な空気がカフェに流れる。人と人が刺激し合う。俺の場合は、料理に打ち込んだ。料理をするのが好きになった。料理は、一生ものの技術だ。死ぬまで使うことができる。ここで得た料理の技術と情熱は、無くさないでいたい。
由布院の街を抜ける。別府への道のりは峠越えだか、1ヶ月間の九州旅で鍛えられた足はこれっぽっちの坂ではお茶の子さいさいだ。由布市と別府市の境で由布岳を横目に見ながら、「ありがとうございました」と小さい声で呟く。山を下り別府に入る。この街も原っぱ滞在中に何度か来た。少し寄り道する。大分市にある好きな本屋「カモシカ書店」へ向かう。
別府から大分への道は、海沿いのサイクリングロード。道幅が広く、運転に神経を遣わずに済む。程よい日射し。心地よい海風。頭を空っぽにする。気持ちがよい。
カモシカ書店に着き、飲み物を注文する。今日はどんな本を読もうか。
キューバ。どんな国なんだろうか。チェ・ゲバラ、カストロ議長、キューバ革命、サルサ。。。知ってる知識は、この程度だ。
良い街並み。
チャイを飲む。程よい甘さに、ほんのりスパイスの辛味がよいアクセントになってる。訊くと、クミン、カルダモンやガラムマサラなどのスパイスが入っているらしい。ああ、原っぱでチャイを作ってみればよかった。
大分から別府への帰り道、夕暮れと別府の街並み。明日7ヶ月もいた九州を発つと思うと、感傷的になる。
翌日。さあ九州旅立ちの日だ。公園に張っていたテントを撤収していると、犬を散歩している地元のおいちゃんに話かけられる。おじちゃんが俺のことを気に入ったのか、
「ちょっとあげるから待っとき。」
と自分の車に何か取りに行く。やらしい話、旅をしているとこういうことはちょいちょいある。お茶かお菓子でもくれるのかな、と待っていたら、
「はいよ。」
と、2000円を手に持っている。驚いたが、有りがたく頂いた。おいちゃんに感謝を述べ、フェリーターミナルに行く。窓口で切符を買っていると、ポンポンと肩を叩かれる。振り向くと、さっきのおいちゃんが。「どうされたんですか!?」
と訊くと、
「ちゃんと切符買えてるか心配で。」
と言う。それから、おいちゃんは
「昼飯買ってあげるよ。何が食べたい?」
と言うではないか。
「いやいや。そこまでして頂くわけには!」
と断ろうとするも、おいちゃんは買う気マンマンだ。
弁当、お茶、そして大分土産(!)まで買って頂いてしまった。なんとお礼を言っていいのか。ただ、
「本当にありがとうございます。」
と言うしかない。おいちゃんは、さっきの公園からわざわざ車で追いかけてきてくれたのだ。
こういう施しを受ける度に思うことがある。今は受ける側だが、この受けた分は将来他の誰かにお返ししよう。そうして、幸せや思い遣りを循環させていくのだ。
大まかな九州一周旅の経路。細かい寄り道や違うルートを通ったので、実際には1,200キロほど走ったと思う。かかった日数は、1ヶ月ちょっと。
フェリーに乗り込む。バイバイ九州。また次のステージへ。
ただいま大分
こんにちは、ポンです。
前回、騒がしい久留米を逃げるようにして発った。東に進む。目指すは、半年も過ごした大分県。
久留米からサイクリングが伸びてる。これは、本当に快適。車がいないので安全だし、信号待ちにひっかかることもないのでスムーズに進む。
そして、戻ってきたぜ、大分県!1ヶ月ぶりの大分。水郷の街・日田に到着。しかし、近年の夏の猛暑では高温を記録。こないだの5月も、35℃を記録してた。
川沿いの街並み。
久大本線の黄色い車体を見て、「ああ、大分に戻ってきたな。」と実感。ちなみに、「久」留米と「大」分を結ぶから、久大本線なんだな。と、この旅で今更ながら理解する。
知人に紹介された「けんちゃんうどん」に行ってみる。
鶏ごぼ天うどん。甘ーく旨味たっぷりの鶏肉と、サクサクシャキシャキのごぼう天、そして昆布と削り節の合わせだしが、もうね。。。
最高。
至福の一杯。別府の「日高うどん」が人生最高のうどんだけど、ここも凄い。甲乙つけがたい。日田のけんちゃんうどん、オススメ!
うどんで腹も心も満たされたあとは、自転車をかっ飛ばす。と言いつつも、アップダウンがあってハード。
豊後大野市の原尻の滝に寄る。
今年の九州はまだ梅雨入りしていない影響で小雨の為、滝の水量も少なめ。
隣の竹田市・豊後竹田駅に到着。おお、駅のすぐ裏手に、滝が流れてる。ここの地形はおもしろく四方を山に囲まれている。城下町がある真ん中の平坦な場所はとても狭い。
いまもなお残る城下町の街並み。周りを山に囲まれているので、城があった当時は天然の要塞だったんだろうな、と感じる。関東の鎌倉に少し似ている地形。
竹田市特産の姫だるま。「水曜どうでしょう」西日本横断編を思い出す。大泉と藤やんの掛け合いがおもしろかったなぁ(笑)
竹田市は湧水が豊富、竹田湧水群なるものがある。ここは、その一つ。
飲んでみると美味しい、気がする。
そのきれいな湧水が流れこんでる川のすぐそばの公園で野宿。
オニヤンマ!と思ったが、少し小さいし模様が違う。ただ、なにか別のヤンマだろう。綺麗な水辺にしか生息しないので、湧水の水質が良い証拠だろう。
予想以上に坂の街・長崎
こんにちは、ポンです。
前回、美味しいつけあげを食べて大満足したいちき串木野市を発ち、熊本県へ。北上し熊本市内を観光したあとは、またもやフェリーに乗り込む。次の目的地は長崎県。
地元民からは親しみを込めて「普賢さん」と呼ばれてるとか。
島原半島到着。
阿蘇の時と同じく、博物館にて火山の勉強。
雲仙普賢岳といえば、火砕流で数十人の人が亡くなった平成の噴火が有名。
道の駅では、土石流で被災した民家を保存してある。災害の記憶を風化させない為に。
せっかくなので雲仙普賢岳を登山しようと思ったが、天気があまり良くないのでやめた。PM2.5の影響があるのか、まだ空がガスっている。少し後ろ髪を引かれる思いを抱きながら、島原半島をあとに。普賢岳はまた別の機会やな。
長崎市に到着。坂が多い。多すぎ!予想以上に、坂が多い。
写真で伝わるだろうか、この急傾斜。
長崎駅前。目の前に山が迫っている。
長崎新幹線の工事中。3、4年後に開業予定。
長崎市内をブラブラする。
長崎港近くの公園。急峻な山と海。長崎には平坦な場所は少ない。それでも、
向こうに見えるのは稲佐山。福山雅治がライブしてたよな。明日は、自転車であれを上ろう。
昼飯は皿うどん。さっぱりしていて食べやすい。野菜豊富なのも、ありがたい。旅行中は、中々野菜を食べるのが難しいから。
翌日、稲佐山を目指し自転車を漕ぐ。
傾斜がキツイ。キツ過ぎる。先日の霧島、えびの高原越えを思い出させる急坂。
急斜面に建つ街。
汗が滝の様に吹き出し何度も休憩。必死の思いで坂を上ってても、なぜだか嫌な感じはしない。疲れるが、達成感を味わえるのが気持ちいい。
山頂の展望台。
稲佐山山頂からの眺め。
腹ごなしは、ちゃんぽん(¥600)。
平和記念公園を見学中の子どもたち。
夜ライトアップされた教会。教会を見ると、沢山の教会を見かけたサンティアゴ巡礼を思い出す。
街中にあったホテル。洒落た外観。白と青の模様と色使いが、モスクなどのイスラム文化の建造物に似てる。
長崎といえば、カステラもある。まだ食べてなかったので、スーパーで購入。¥200。
祐徳稲荷大社。京都の伏見稲荷大社などと一緒に、日本三大稲荷といわれることもある、、らしい。
坂を登っていく。
神社にしては、中々の急登。だが、こちらには九州の険しい山々をサイクリングして培った体力がある。ひいひい言ってる観光客を横目に、スイスイと登る。
山頂から佐賀市内を眺める。平野が多くなってきた。
祐徳稲荷のあと、佐賀市内を通過する。展望台があったので、上ってみた。
右を見ても
左を見ても
平野。佐賀平野だ。その広大な土地を生かして、米や玉ねぎが特産品だ。熱気球の世界大会も開かれる。着陸できるスペースがあるからだろう。それにしても、こんな広くて平らな土地を見るのは、久しぶりだ。いつ以来だろう。九州に来てから初めてだ。それだけ、九州は山深いということだ。奥の方に山々が見えるが、だだっ広い平野だ。関東の首都圏に住んでたら、当たり前の景色なんだけどな。なんだったら、関東平野の真ん中だと、山が見えることも稀だ。不思議な感覚。旅に出ると、それまで自分にとって当たり前だった物事が、実はそうではないことに気づかされることがある。だから、旅は面白い。
平野を東進する。平坦な道は、自転車は楽々に進む。佐賀を出たら、すぐに福岡・久留米市に着いた。車、車、車。。。何じゃ、こりゃ。街が車や物で溢れかえってる。都会だ。
野宿する公園を探す。公園内でポイ捨てされてるゴミを見かけた。ヤンチャな若者のバイクが耳障りな爆音を響かせる。。うんざりだ。
唯一の救いは、ラーメンが美味しいこと。あっさりとんこつラーメン。久留米ラーメン好き。翌朝、逃げるように久留米をあとにした。
鹿児島のつけあげ
こんにちは、ポンです。
九州はもうすぐ梅雨になる。その前になるべく旅を進めたい。(5月30日現在。)けど、面白そうなものがあったら、立ち止まる心のゆとりは持っていたい。この時期は、野宿をするのに快適だ。暑すぎす寒すぎす。蚊、ブヨやアブも少ないし。
さて、霧島をあとにし山をグングン下ると、たどり着いたのは鹿児島県。
霧島市から眺める桜島。噴煙を上げている。また活動中の火山だ。阿蘇、霧島、そして桜島。九州は火山だらけだ。
スーパーにて焼き芋。さすが鹿児島県。
桜島を眺めながら海岸線を走る。橋が架かっている場所が、桜島と本州(大隅半島)が唯一繋がっているところ。
まさかり温泉。九州を回ったチャリダーに以前会ったことがあり、ここをオススメされたのだ。
ユニークな雰囲気。お湯に入ると、底に白い結晶が沈殿していて、鉄の匂いがする。居合わせた地元のおいちゃんたちとしばしおしゃべり。訛りが強くて会話するのに苦労する。だが、それがいい。旅をしているなと実感する。入浴代は¥390とリーズナブル。
翌日、近くの「みなと食堂」へ。ここ垂水市はかんぱちの養殖が盛んで、全国シェアの半分以上を占める。土曜日ということもあり、開店時には既に10人ほどのお客さんが並んでいた。
じゃーん!見よ、このボリューム。この量で¥1,200也!
かんぱちの刺身。うまうま。
かんぱちのあら煮。旨みと甘みが体中に染み渡る~。ご飯がすすむ、すすむ。
お腹を満たした後は、対岸の薩摩半島へ渡るためフェリーに乗る。
根占港のフェリーターミナル。
ここから、本州最南端の佐多岬までもう少し。だが、行かない。最南端とか端っことか、あまり興味がないのだ。
フェリーがやってきた。あれに載り込む。
この旅、初めての船旅。
錦江湾を進んでいく。船が立てる白波をボーっと見つめる。
何で、俺は海よりも山の方が好きなんだろう?海も好きになれば、アップダウンがうんざりするほど多い半島や海岸線を自転車で行くのも、苦じゃなくなるのに。マリンスポーツをやってみたら、海が好きになるのかな。だったら、どれがいいだろう?スキューバダイビングとかよりも、SUPやシーカヤックの方がいいな。
海といえば、ニュージーランドで出会ったあいつは、海が好きでライフセーバーをしてたって言ってたな。伊豆のリゾバで出会った女の子はサーフィンで東京オリンピック出場を目指してたな。元気かな。
と、物思いに耽っていたら、フェリーは到着。
海のすぐそばにそびえ立つ開聞岳。こういう富士山みたいな単独峰で、山の裾野がそのまま海に繋がっているというのは珍しい。今夜はここの公園で野宿。大戦で亡くなった方たちの慰霊公園。テントを張る前に一応、「安らかに眠ってください。そして、一晩だけここで野宿させて下さい。」と祈る。一人っ子一人いない夜の慰霊公園というシチュエーションはなんか見ちゃいけないものが見えるんではないか、という気持ちになる。
何事もなく無事に次の日を迎えた俺は、開聞岳に登山しに行く。
登山口。開聞岳の標高は924m。登山口の標高は100m程だろうから、かなりの標高差。そして、急傾斜と評判だ。標準コースタイムは5時間30分。
登り始めてすぐは、樹林帯。曇って湿気があるので、アマゾンの熱帯雨林のようだ。日本のだいぶ南に来ているな、と実感する。
そのうち、登山道が細かい石でジャリジャリとしたものに変化してきた。こういうのが一番嫌いだ。登りの時は、滑って登りつらい。下りの時は、とても滑りやすい。実際に何人かの人が転んでるのを目撃した。
こういうゴロゴロした石の方が歩きやすい。
なんて、してたら頂上に着いた。
頂上からの眺め。
池田湖が見える。ガスってあまり景色が良くないのが残念。PM 2.5の影響らしい。思い返せば、2週間前の阿蘇くらいからずーっと空に靄がかかってる。
本州最南端の駅。
指宿(正確には近くの山川温泉)といえば、砂風呂っしょ。
ということで、トライ。体がじんわり暖まる。
指宿をあとにして北上。鹿児島市に到着。
鹿児島銘菓のかるかんを食す。
山芋が入っているので、もちもちした食感が良い。女の子はみんな大好きサツマイモだし、お土産によさそう。
フェリーで桜島へ。15分100円。安っ。そして、24時間運航。島民たちの足、なんだろうなと思う。
桜島の観光案内所にあった桜島の噴火回数。年によっては、1日1回以上噴火していることに驚く。
灰を集める専用袋の展示。実際に、鹿児島市内でこれを見かけた。それだけ、桜島の噴火が市民にとって日常なんだろう。そういえば、降灰がある日にコンタクトレンズをしていると目が痛くなるらしい。というか、実際に鹿児島市内にいた時に目が痛くなった。降灰が無い日でも、道端にある灰が舞うことがあるらしい。鹿児島に住む人はコンタクトできないんじゃ。。
観光案内所を出て桜島を回っていく。一周40キロほど。
展望台から桜島と溶岩。
噴火で埋もれた鳥居。大正大噴火で軽石や火山灰が2m以上も堆積して埋め立ててしまった。
桜島観光を終え鹿児島市を出発し、国道3号線を北上。原発がある薩摩川内市を抜け、着いたのはいちき串木野市。ここはつけあげが有名だ。つけあげ。要はさつまあげだ。つけあげの語源は、琉球料理の魚のすり身を油で揚げた「チキアーギ」が鹿児島に伝わり、それがつけあげに訛ったらしい。そして、それが関東に伝わったときに薩摩のつけあげ=さつまあげ、になったとか。だから、鹿児島の人はさつまあげと呼ばず、つけあげと言う。といことがつけあげに特化したフリーペーパーに書いてあった。なるほど。そのフリーペーパーで目星をつけたお店に行ってみる。
松下商店。雰囲気がよさそうだ。
到着してみると、いたって地元のお店という感じ。期待できそう。
店内に入ると、ショーケースの中に色んな種類のつけあげが並んでいる。さつまいも、じゃこやあおさ桜えびと珍しい種類もある。人柄が良さそうなご主人に訊くと、量り売りだけでなくバラ売りでもOKとのこと。自分は一人なので大量に買うわけではないので、ありがたい。というか正直いうと、味見したいだけだ。なので、食べたいやつ何種類かを一つずつ買わせてもらう。食べてみると、ほんのり甘い。優しい味だ。一般的なさつまあげといえば、醤油につけてわさびなんかと一緒にたべたりするものだか、ここのつけあげは下味がしっかりついている。醤油なんかいらない。訊いてみると、酒の甘さだそうだ。美味しい!追加で他の種類のも買って試してみる。
お気に入り、しそ昆布。しその風味と昆布の旨味が絶妙。
野菜つけあげ。
あまりにも気に入ったので、家族と知人の分を購入して宅配することにした。そして、なにより親切なご夫婦との出会いが嬉しかった。つけあげを食べに、ご夫婦とおしゃべりしに、また来たいなと思った。
過酷な霧島山への上りと、美しい霧島ハイキング。
こんにちは、ポンです。
ある朝、起きていつも通りテントを撤収しようとしたら、テントのポールに何かがいた。
うおっ!ムカデや!一度だけ刺されたことあるが、中々痛い。刺されなくよかった。
さて、前回の阿蘇、高千穂と山を満喫した後は、山を下り宮崎県の平野部へ向かう。延岡に出て太平洋を左手に見ながら南下し宮崎市内へ。
スーパーにてマンゴー。南国ですなぁ。てか、値段高っ!高級なものだと、1つ5000円もする。昔は、1000円くらいだったとは、地元民の弁。
宮崎といったら、チキン南蛮。宮崎県内で三度も食べたうちの一番美味しかったのがこれ。鶏肉は甘く下味がつけられている。みりんと砂糖が多めに入ってるのかな?タレは、通常のタルタルソースとゆず風味のものと、2つ味わえる。ちなみに、このチキン南蛮は意外にも道の駅のもの。道の駅も美味しい場所があるな。
さて、宮崎市をあとにして次に向かうは霧島地方。山好きとしては、霧島山地は見過ごせない。地図を見ると霧島山地を満喫するには、えびの高原という場所が良さそうだ。霧島山の真ん中にあるみたいだし。霧島といっても、大したことないやろ。こないだは阿蘇の山々を越えてきたし、ヨユーヨユー。などと下調べもよくせずに、ハンドルを霧島へ向けた時は、このあと何が待ち構えているのかは知る由もなかった。。
道中、無人販売所でいちごを発見。
1パック200円也。安い、よね。スーパーで買うと、3~400円するイメージなんだが。というわけで、購入。旅行中は果物や野菜が不足ちがちなので、チャンスがあれば積極的に摂取したい。
国道から霧島山地へと向かう県道がどこだかわからない。地元の人に道を訊ねると、その県道は火山活動の為に通行止めで、迂回しないといけないと言う。訊いといてよかったー。ネットで調べるのも便利だけど、やはり生の情報て大事や。
さて、迂回路に入り霧島山を目指す。目指すえびの高原まで12km。山の中に入る。すると、目の前に現れたいきなりの急坂に面食らう。
「嘘やろ?中々に急やんけ。。」
登り始めて、1~2分でふくらはぎと肺が悲鳴を上げる。距離にして、まだ500mも進んでいないだろう。坂の途中で、一旦休憩。呼吸と気持ちを整える。
「ま、最初だけやろ、こんかキツイのは。」
再び漕ぎ出す。が、その後もかなりの急傾斜が続く。その度に、息も絶え絶えになりながら漕ぐ。漕ぐ。漕ぐ。だが、急坂なので全然進まない。歩くのとほぼ変わらないスピードだろう。足が限界を迎えると、道端にへたりこみ小休止。何度、休憩したかわからない。
「嘘やん!こんなのがまだまだ数kmとか。冗談やろ!」
やっとの思いで坂を登ってカーブを抜けた向こうに、更に急な坂を見た時の絶望感といったら。。。
「ふざけんな、この野郎!」
などと、悪態をつく。つかないとやってられない。
それでも。止まない雨はない。終わらない上り坂はない。
えびの高原、着いたーーー!!!上り始めて、4時間。ひたすら上り続けた。休憩は何度もしたが、漕ぎきった。
この日の行程。というか、高低。高低差。1000mも上がっとるやんけ!そりゃ、キツイはずだわ。この旅で、トップクラスの山越えだった。紀伊半島の龍神スカイラインまでの山道と同じくらいの過酷さだった。
さて、昼飯を食べ一服した後は、えびの高原を散策。
えびの高原駐車場。今夜はここで一泊。標高1200mあるので、朝晩は冷える。普段は、ノースリーブ短パンだが、この時ばかりは上下長袖で上は三枚着込む。
翌日、朝早く起床して、準備をして登山開始。
駐車場すぐ横には、地元の方から教えて頂いた封鎖中の県道。
すぐそばにある硫黄岳から有毒ガスが噴出されているからだ。
登山道は、前半このような樹林帯を抜ける。
少し上がった展望台から硫黄岳(白い山)を眺める。そのすぐ横を通行止めの県道が通っている。白い噴気は有毒の硫化水素。温泉卵でお馴染みのあの臭いだ。風に運ばれて、ここまでその臭いが届く。なるほど、確かにこれは危険だから道路を封鎖するのもやむを得ないな。
樹林帯を抜けると、ガラガラした岩場に変わる。傾斜はそれなりに急だが、体力的には全然余裕だ。そりゃそうだ。毎日険しい九州の山々を自転車で行くのだから、鍛えられている。特に、前日のえびの高原までのサイクリングに比べたら、取るに足らない。
目指す韓国岳は、もうすぐ。
山頂に到着。スタートしてから二時間ばかし。
おぉ、すげぇ!山頂から新燃岳(手前)と高千穂峰(奥)の眺め。新燃岳からは少し噴気が上がっている。数年前に爆発的噴火をし、今も噴火警戒レベルは2なので立ち入り禁止。
大浪池。噴火したあとの噴火口に、雨水などが溜まり池になった。青と緑の対比が美しい。
うひゃ~!スリル満点な韓国岳の火口。手前に置いてある自分の黄色いザックの向こうは、断崖絶壁だ。風がとても強く、バランスを崩したら下までまっ逆さまという状況が恐怖を更にかきたてる。直径200~300m、火口底まで100~200mといったところだろうか。しかし、絶景だ。この風景は、他では中々見られないだろう。
山頂(左手の高まり)を横から見ると、こんな感じ。右手が火口。
山頂にて一休み。風が強くても、日射しは暖かい。新燃岳と高千穂峰を眺めながら、地面に寝そべる。至福。昨日の辛い山越えも、これで報われる。
阿蘇で火山の恩恵を授かる。
こんにちは、ポンです。
前回投稿したように、半年間住み込みボランティアしてた由布院・原っぱカフェを旅立ち、ついに自転車日本一周旅を再開!
大分県またな!
熊本県小国
熊本県、はじめまして!
自然食レストラン「風のもり」。知人にオススメされたので、行ってみた。
野菜ランチ。バリ旨!特に、れんこんの肉だんご風、トルティーヤ(スペイン風オムレツ)、野菜の天ぷら。天ぷらがとてもサクサクしてたので、どうやって揚げたのか訊いてみたら米粉を使っているとのこと。今度、試してみよう。
黒川温泉に日帰り温泉入りに行ったり。
先日登ったくじゅう連山を横目に見つつ、阿蘇へ向かう。
熊本県阿蘇
阿蘇のカルデラと山々が一望できる展望台・大観望。ここは、ちょうどカルデラの外輪山の縁から、カルデラ全体を眺めるかたち。
右を見ても
左を見ても
外輪山の縁が判る。
図にすると、こんな感じ。カルデラもその中にそびえる山々も、全て火山活動によって形成されたものだ。スケールがでかい!
外輪山を越え、カルデラの中へ入っていく。ここは、カルデラの底。奥の山は、外輪山。
さて、ここから自転車をひたすらこぎこぎして阿蘇の山へ登って行く。
赤牛と草原。まさに阿蘇、て風景を見ながら、ひたすら山を登る登る。キツイ。
壮観。左手のギザギザした山は、根子岳。
おぉー!お目当ての場所、草千里に着いた。標高1,000m超の山の中に、こんな草原が広がっているのは、圧巻。これも火山活動の賜物によるもの。この景色は、なかなか他の場所じゃ見られない。そして、左手には
いままさに活動中の中岳!モクモクしてるのは噴煙で、絶え間なく噴出していた。でも、噴火活動は小規模なので、大規模な噴火活動が発生する危険性は低い。
草千里のなか、散歩ができる。ブラブラしてみる。
近くにある山に軽く登り、その頂上から草千里方面を眺める。素晴らしい景色。
草千里のすぐ目の前にある、阿蘇火山博物館。ここで、火山の勉強をする。実は、大学時代は地学系の学科で火山を専攻していたのだ。真面目に勉強しなかったけど、今でも地学系のニュースを見聞きすると「おっ?」て思う。なので、ここは行かない訳にはいかない。
中岳火口のリアルタイムカメラ。
中岳の噴火警戒レベルは、2。5段階中の下から2番目。
博物館前に展示してある噴石。
こんなのが直撃したら、人間はひとたまりもない。
過去の阿蘇火山の破局的噴火活動。最大規模のものは、遠く山口県や愛媛県まで火砕流が到達したらしい。その噴火規模は、想像を絶する。もし今この時に、同規模の噴火が発生したら。。。九州全体は壊滅するだろう。そんな噴火は勘弁願いたいものだ。
過去の阿蘇火山の噴火規模は、世界的に見ても大規模。だが、アメリカのイエローストーンはその上をいく。
九州、火山だらけやんな。
さて、草千里をあとにして、山を一気に下り南阿蘇へ向かう。
南阿蘇は湧き水が沢山ある。その数、1,500以上!ここは、その中でも人気の白川水源。湧水は飲めるので、その場で飲んだり持って帰る人もおる。
とてもキレイ。ここから、毎秒1トン(!)の水が湧いている。
絵画みたいな美しさ。
湧き水は、阿蘇火山の伏流水。これも火山の恩恵だ。
湧水で喉と体力を潤した後に向かうは、山の中にある
上色見熊野座神社。
おぉー!良い雰囲気。
人は少なく、ひっそりとしてる。
鳥居の向こうに本殿が。
本殿の奥に、洞窟?みたいなものが。凄い良い。
裏側からの眺め。この地層を見る感じ、ここも火山噴出物だろう。
宮崎県高千穂
阿蘇をあとにして、反対側の外輪山の山々を登り、たどり着いたのは宮崎県高千穂。
高千穂峡。ここも絶景なり!
高千穂、といったらこの眺めが有名だよね。右手にある岩壁(というか両岸とも)は、火砕流堆積物。そう、高千穂峡の絶景も、阿蘇火山の噴火活動によってつくられたのだ。
高千穂の後は、近くにある天岩戸神社(あまのいわと)へ向かう。そのすぐ裏にある、
天安河原神社(あまのやすがわら)。ここは、日本神話の舞台になった場所だが、詳しい話は忘れた(笑)あまりそちら方面は興味がないので。。
それよりも、洞窟内にあるおびただしい数の石が積まれている光景よ!神聖な空気が漂っているように感じ、思わず背筋をしゃんとする。
異様な光景に圧倒される。
絶景や湧水など、阿蘇地方は火山の恩恵に恵まれている。火山は人間に恵みをもたらす。だか、「噴火」という災害は受けたくないものだな、とむかし火山を勉強してた自分は思った。