コロナウィルス騒ぎの中、インドを旅して思うこと
こんにちは、ポンです。
コロナウィルスの感染拡大が世界中で止まらない。
3月10日現在、全世界の罹患者数が110,000人で死者数が4,000人。日本の罹患者数は500人で死者は10人。ここインドは60人感染し死者は0。
以上のデータは、以下二つのサイト参照。
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新型コロナウイルス 日本国内の最新感染状況マップ - NewsDigest
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ここインドでも、警戒ムードが強くなってきた。一週間前までは感染者数を6人で抑え込んでいたのが、ここ一週間は毎日のように感染者や感染疑いのニュースが報じられている。それに対するインド政府の動きは迅速だ。感性拡大している国の人々のインド入国を禁止・制限している。日本からの入国も制限されていて、日本向けのVISA(通常、e-visa、アライバル)の新規発給を停止。それどころか、既に発給済みのVISAも無効にしている。インドに入国する為には、各国のインド大使館にわざわざ出向いて新しいVISAを取り直さなければならない。この措置は、インドに既に入国済みの人たちは対象外。なので、俺は送還されることもなく予定通り日本に帰国する。そんな最悪な事態も覚悟してたが、なんとか大丈夫だった。それにしても、インド政府の対応は平和ボケしてる東アジアのどこかの島国とは違う。
ムンバイの道路横にあったコロナウィルスについての大きな啓発看板。
「熱や咳をしている人との濃厚接触は避けなさい。」
と書かれている。
Webニュースでインドの情勢をチェックしていたが、ここ最近は連日コロナウィルス関連のニュースばかりだ。インド首相がホーリ(ヒンドゥー教のお祝いごと)には参加せず不特定多数との接触を避けるよう人々に呼びかけたり、挨拶する時は握手は控えるように言ったりするなど。
1ヶ月半インドを旅している俺にも、コロナ騒動の影響が出てきた。
旅の序盤の1月下旬~2月上旬は、平和だった。外国人観光客がほとんといない下町みたいな地区を、ブラブラうろつくのが好きだ。地元民は俺に視線を向ける。好奇の目だったように思う。テュクテュクの客引きは煩わしいし、おれが「日本人だ」と言うと「オー、ジャパン!」と友好的だった。
しかし、感染者が増えてきたこの3月は状況が変わってきた。人々の視線は相変わらず受けるが、その目に好意はなく不安や戸惑いの色が宿っているように感じられる。人混みを歩いていると、「コロナウィルス!」という大きた声がどこからか聞こえた。俺に向けられたものかわからないが。また、ムンバイのホテルでチェックインしようとすると断られた。「なぜ?」と訊くと、「ローカル専用だから。」と答える。そんなバカな。「部屋が空いてるじゃないか!」と問い詰めたところで、埒があかない。これ以上粘って面倒事になるのはご免だから、撤退した。ウザかった客引きから声をかけられることは明らかに減ったし、「どこ出身だ?」とまるで詰問してるかのように尋ねてくる。薬局でマスクを買う。インドには、まだマスクはある。安いのは売り切れて一つ150円もしたが。その時の薬局スタッフの俺に向ける視線も痛かった。そんな人々の反応も俺は理解できる。逆の立場で、日本に中国、イタリア、イランや韓国人の観光客を見かけたら、どんな反応をするだろうか?
もしかしたら、俺が意識過剰や疑心暗鬼になってるだけかもしれない。でも、一度こうなったら厳しい。楽しいはずの旅も、心の底から楽しめなくなってしまう。周りや人を気にしながらビクビクするなんて、精神衛生上よくない。3月に帰国すると元々予定していたが、ここらが潮時だと思った。日本に帰ろう。
思うに。ここまで人々がコロナウィルスを恐れている理由は、「未知」だからだ。人は自分の知らない、知識が及ばない得体の知れないものに、警戒し、怖がる。そんな恐怖心が人々を偏見、デマや、差別に駆り立てる。それは世界中のどこでも起こり得る。人々はコロナに過剰反応し過ぎなんじゃないかと思う。致死率がバカ高い訳ではない。が、やはり未知のウイルスというのが怖い。有効な治療薬はない。一度回復しても再度罹患する場合もあるし、ウイルスが突然変異して強力になる可能性だってある。
これを書いている俺だって、感染してない可能性は0ではない。これを読んでくれているあなたもそうだ。
「人類に逃げ場なし」
昔遊んでいたTVゲームで「スーパーロボット大戦」というのがある。プレイヤーは、味方のガンダム、マジンガー、ゲッターロボやヱヴァンゲリヲンなどのロボット達を使い、敵対勢力の地球人、異星人や宇宙怪獣と戦い、地球を守るというストーリーだ。そのゲームにこんなキャッチコピーが使われていたのを思い出した。コロナは南極以外の全ての大陸で拡大感染中だ。ま、これは大げさだが。
自分らにできることは、人が集まる閉鎖的な場所は避け、適度な食事、睡眠と運動を摂り、免疫力を高めることなんだと思う。