LIFE IS A TRIP! ~Tour de JaPON 「自転車日本一周の旅」~

2018年夏、自転車日本一周の旅へ。自転車歴2ヶ月33才♂が奮闘。2017年秋、スペイン・サンティアゴ巡礼900km完歩。動画は→https://youtu.be/luRrk8gVzeg 好きな国は、ネパール、ミャンマー、スペイン、カナダ。山登り、音楽やサブカル、そして穏やかでイキイキしてる人が大好き。

過酷な霧島山への上りと、美しい霧島ハイキング。

こんにちは、ポンです。

 

ある朝、起きていつも通りテントを撤収しようとしたら、テントのポールに何かがいた。

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うおっ!ムカデや!一度だけ刺されたことあるが、中々痛い。刺されなくよかった。

 

さて、前回の阿蘇、高千穂と山を満喫した後は、山を下り宮崎県の平野部へ向かう。延岡に出て太平洋を左手に見ながら南下し宮崎市内へ。


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スーパーにてマンゴー。南国ですなぁ。てか、値段高っ!高級なものだと、1つ5000円もする。昔は、1000円くらいだったとは、地元民の弁。


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宮崎といったら、チキン南蛮。宮崎県内で三度も食べたうちの一番美味しかったのがこれ。鶏肉は甘く下味がつけられている。みりんと砂糖が多めに入ってるのかな?タレは、通常のタルタルソースとゆず風味のものと、2つ味わえる。ちなみに、このチキン南蛮は意外にも道の駅のもの。道の駅も美味しい場所があるな。

さて、宮崎市をあとにして次に向かうは霧島地方。山好きとしては、霧島山地は見過ごせない。地図を見ると霧島山地を満喫するには、えびの高原という場所が良さそうだ。霧島山の真ん中にあるみたいだし。霧島といっても、大したことないやろ。こないだは阿蘇の山々を越えてきたし、ヨユーヨユー。などと下調べもよくせずに、ハンドルを霧島へ向けた時は、このあと何が待ち構えているのかは知る由もなかった。。


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道中、無人販売所でいちごを発見。


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1パック200円也。安い、よね。スーパーで買うと、3~400円するイメージなんだが。というわけで、購入。旅行中は果物や野菜が不足ちがちなので、チャンスがあれば積極的に摂取したい。

 

国道から霧島山地へと向かう県道がどこだかわからない。地元の人に道を訊ねると、その県道は火山活動の為に通行止めで、迂回しないといけないと言う。訊いといてよかったー。ネットで調べるのも便利だけど、やはり生の情報て大事や。

さて、迂回路に入り霧島山を目指す。目指すえびの高原まで12km。山の中に入る。すると、目の前に現れたいきなりの急坂に面食らう。

「嘘やろ?中々に急やんけ。。」

登り始めて、1~2分でふくらはぎと肺が悲鳴を上げる。距離にして、まだ500mも進んでいないだろう。坂の途中で、一旦休憩。呼吸と気持ちを整える。

「ま、最初だけやろ、こんかキツイのは。」

再び漕ぎ出す。が、その後もかなりの急傾斜が続く。その度に、息も絶え絶えになりながら漕ぐ。漕ぐ。漕ぐ。だが、急坂なので全然進まない。歩くのとほぼ変わらないスピードだろう。足が限界を迎えると、道端にへたりこみ小休止。何度、休憩したかわからない。

「嘘やん!こんなのがまだまだ数kmとか。冗談やろ!」

やっとの思いで坂を登ってカーブを抜けた向こうに、更に急な坂を見た時の絶望感といったら。。。

「ふざけんな、この野郎!」

などと、悪態をつく。つかないとやってられない。

それでも。止まない雨はない。終わらない上り坂はない。


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えびの高原、着いたーーー!!!上り始めて、4時間。ひたすら上り続けた。休憩は何度もしたが、漕ぎきった。


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この日の行程。というか、高低。高低差。1000mも上がっとるやんけ!そりゃ、キツイはずだわ。この旅で、トップクラスの山越えだった。紀伊半島龍神スカイラインまでの山道と同じくらいの過酷さだった。


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さて、昼飯を食べ一服した後は、えびの高原を散策。


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えびの高原駐車場。今夜はここで一泊。標高1200mあるので、朝晩は冷える。普段は、ノースリーブ短パンだが、この時ばかりは上下長袖で上は三枚着込む。


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韓国岳(からくにだけ)。霧島山地の最高峰で、明日登る山だ。

 

翌日、朝早く起床して、準備をして登山開始。
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駐車場すぐ横には、地元の方から教えて頂いた封鎖中の県道。


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すぐそばにある硫黄岳から有毒ガスが噴出されているからだ。


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登山道は、前半このような樹林帯を抜ける。


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少し上がった展望台から硫黄岳(白い山)を眺める。そのすぐ横を通行止めの県道が通っている。白い噴気は有毒の硫化水素。温泉卵でお馴染みのあの臭いだ。風に運ばれて、ここまでその臭いが届く。なるほど、確かにこれは危険だから道路を封鎖するのもやむを得ないな。


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樹林帯を抜けると、ガラガラした岩場に変わる。傾斜はそれなりに急だが、体力的には全然余裕だ。そりゃそうだ。毎日険しい九州の山々を自転車で行くのだから、鍛えられている。特に、前日のえびの高原までのサイクリングに比べたら、取るに足らない。


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目指す韓国岳は、もうすぐ。


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山頂に到着。スタートしてから二時間ばかし。


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おぉ、すげぇ!山頂から新燃岳(手前)と高千穂峰(奥)の眺め。新燃岳からは少し噴気が上がっている。数年前に爆発的噴火をし、今も噴火警戒レベルは2なので立ち入り禁止。


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大浪池。噴火したあとの噴火口に、雨水などが溜まり池になった。青と緑の対比が美しい。


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うひゃ~!スリル満点な韓国岳の火口。手前に置いてある自分の黄色いザックの向こうは、断崖絶壁だ。風がとても強く、バランスを崩したら下までまっ逆さまという状況が恐怖を更にかきたてる。直径200~300m、火口底まで100~200mといったところだろうか。しかし、絶景だ。この風景は、他では中々見られないだろう。


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山頂(左手の高まり)を横から見ると、こんな感じ。右手が火口。


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山頂にて一休み。風が強くても、日射しは暖かい。新燃岳高千穂峰を眺めながら、地面に寝そべる。至福。昨日の辛い山越えも、これで報われる。

阿蘇で火山の恩恵を授かる。

こんにちは、ポンです。

 

前回投稿したように、半年間住み込みボランティアしてた由布院・原っぱカフェを旅立ち、ついに自転車日本一周旅を再開!


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大分県またな!

 

 

 

熊本県小国

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熊本県、はじめまして!


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自然食レストラン「風のもり」。知人にオススメされたので、行ってみた。


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野菜ランチ。バリ旨!特に、れんこんの肉だんご風、トルティーヤ(スペイン風オムレツ)、野菜の天ぷら。天ぷらがとてもサクサクしてたので、どうやって揚げたのか訊いてみたら米粉を使っているとのこと。今度、試してみよう。


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黒川温泉に日帰り温泉入りに行ったり。


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先日登ったくじゅう連山を横目に見つつ、阿蘇へ向かう。

 

 

 

熊本県阿蘇
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阿蘇カルデラと山々が一望できる展望台・大観望。ここは、ちょうどカルデラの外輪山の縁から、カルデラ全体を眺めるかたち。


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右を見ても


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左を見ても

外輪山の縁が判る。


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図にすると、こんな感じ。カルデラもその中にそびえる山々も、全て火山活動によって形成されたものだ。スケールがでかい!


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外輪山を越え、カルデラの中へ入っていく。ここは、カルデラの底。奥の山は、外輪山。

 

さて、ここから自転車をひたすらこぎこぎして阿蘇の山へ登って行く。f:id:sailingday0111:20190520180003j:image

赤牛と草原。まさに阿蘇、て風景を見ながら、ひたすら山を登る登る。キツイ。


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壮観。左手のギザギザした山は、根子岳


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おぉー!お目当ての場所、草千里に着いた。標高1,000m超の山の中に、こんな草原が広がっているのは、圧巻。これも火山活動の賜物によるもの。この景色は、なかなか他の場所じゃ見られない。そして、左手には


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いままさに活動中の中岳!モクモクしてるのは噴煙で、絶え間なく噴出していた。でも、噴火活動は小規模なので、大規模な噴火活動が発生する危険性は低い。


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草千里のなか、散歩ができる。ブラブラしてみる。


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近くにある山に軽く登り、その頂上から草千里方面を眺める。素晴らしい景色。


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草千里のすぐ目の前にある、阿蘇火山博物館。ここで、火山の勉強をする。実は、大学時代は地学系の学科で火山を専攻していたのだ。真面目に勉強しなかったけど、今でも地学系のニュースを見聞きすると「おっ?」て思う。なので、ここは行かない訳にはいかない。


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中岳火口のリアルタイムカメラ。


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中岳の噴火警戒レベルは、2。5段階中の下から2番目。


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博物館前に展示してある噴石。


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こんなのが直撃したら、人間はひとたまりもない。


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過去の阿蘇火山の破局的噴火活動。最大規模のものは、遠く山口県愛媛県まで火砕流が到達したらしい。その噴火規模は、想像を絶する。もし今この時に、同規模の噴火が発生したら。。。九州全体は壊滅するだろう。そんな噴火は勘弁願いたいものだ。


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過去の阿蘇火山の噴火規模は、世界的に見ても大規模。だが、アメリカのイエローストーンはその上をいく。


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九州、火山だらけやんな。

 

 

さて、草千里をあとにして、山を一気に下り南阿蘇へ向かう。
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阿蘇は湧き水が沢山ある。その数、1,500以上!ここは、その中でも人気の白川水源。湧水は飲めるので、その場で飲んだり持って帰る人もおる。


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とてもキレイ。ここから、毎秒1トン(!)の水が湧いている。


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絵画みたいな美しさ。


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湧き水は、阿蘇火山の伏流水。これも火山の恩恵だ。

 

 

 

湧水で喉と体力を潤した後に向かうは、山の中にある


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上色見熊野座神社。


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おぉー!良い雰囲気。


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人は少なく、ひっそりとしてる。


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鳥居の向こうに本殿が。


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本殿の奥に、洞窟?みたいなものが。凄い良い。

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裏側からの眺め。この地層を見る感じ、ここも火山噴出物だろう。

 

 

 

宮崎県高千穂

阿蘇をあとにして、反対側の外輪山の山々を登り、たどり着いたのは宮崎県高千穂。


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高千穂峡。ここも絶景なり!


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高千穂、といったらこの眺めが有名だよね。右手にある岩壁(というか両岸とも)は、火砕流堆積物。そう、高千穂峡の絶景も、阿蘇火山の噴火活動によってつくられたのだ。

 

 

 

高千穂の後は、近くにある天岩戸神社(あまのいわと)へ向かう。そのすぐ裏にある、
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天安河原神社(あまのやすがわら)。ここは、日本神話の舞台になった場所だが、詳しい話は忘れた(笑)あまりそちら方面は興味がないので。。


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それよりも、洞窟内にあるおびただしい数の石が積まれている光景よ!神聖な空気が漂っているように感じ、思わず背筋をしゃんとする。


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異様な光景に圧倒される。

 

 

 

絶景や湧水など、阿蘇地方は火山の恩恵に恵まれている。火山は人間に恵みをもたらす。だか、「噴火」という災害は受けたくないものだな、とむかし火山を勉強してた自分は思った。

原っぱ卒業、日本一周再開

こんにちは、ポンです。

 

旅立ちのとき。半年間も手伝っていた原っぱカフェを卒業する。ここ由布院を発ち、自転車日本一周旅行を再開するのだ。


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原っぱカフェのオーナー・リュウジさんと。リュウジさんからたくさんのことを教わったり、話した。

料理の腕前が上達した。原っぱに来る前は、ほとんど料理できなかった。それが今では、唐揚げ、卵焼き、大学イモ、カレー、麻婆豆腐、おひたし、白和え、餃子など作れるようになった。リュウジさんから教わったり、自分でレシピを検索したり。原っぱでは、自分が作りたい料理を作り、お客さんに提供する。そして、その自分たちが作った料理を他のボランティアと皆で頂く。となると、自分が食べたい料理を作るので、料理に対するモチベーションも上がる。そして、必要な食材があったらリュウジに頼んで買ってきてもらうこともある。立派な設備があるキッチンで調理できる。料理好き・食べ物好きにとって、こんな恵まれた環境そうそうない。まるで天国のようだ。

あと、リュウジさんと色んな話をした。戦争、自衛隊原発、音楽、恋愛、家族、子育て等々。彼と話してる時が、楽しく心地良かった。


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バイトしてた焼肉屋さんのご家族と。すごくよくしてもらった。ご夫婦がとてもユニークで愉快なので、バカなことを言い合いながら笑って楽しく働けた。お金もしっかり稼がせてもらった。旅行中は基本的に、お金は増えることはなく減る一方だ。なので、ここで旅の資金を補充できたのは、とてもありがたい。また、料理、由布院の地元情報、霊的なことなど色んな面白い話が聞けた。


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「原っぱ号」、自転車に名前を付けた。原っぱで培った経験と心構えをもって、この先を進む。「原っぱスピリット」で行くぜ!まずは、九州を巡ってゆく。

 

あらためて。毎日好きな料理を作らせてもらい、料理を学べ、美味しい食べ物を頂け、ユニークで愛すべき人々(日本人も外国人も)に出会わせてもらった。リュウジさんと原っぱファミリーのみんな、どうもありがとう!!!

大分の山を登山

こんにちは、ポンです。

リアルタイムの今は、大雨により自転車旅は一時中断。今日は休養日。そんなわけで、ブログを更新しますかね。

 

 

 

由布院での生活も残りあとわずか。暖かくなってきたし、好きなハイキングに行きますか!ということで、旅立ち前に2つの山に登ってきた。

 

由布岳山頂でテン泊

原っぱカフェの目の前にそびえる由布岳へ、3回目となる登山。原っぱから最寄りの登山口まで徒歩10分と、良アクセス。 

15時登山開始。15時は、登山終了の目安の時間の為、下山中の登山者たちとすれ違う。しかし、俺は逆だ。登る。由布岳の頂上でテント泊をするのだ。


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登り始めは、前日からの雨の影響で湿っており、曇り。


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しかし、時間が経つにつれて標高が上がるにつれて雲が取れていき、景色が良くなってきた。風が強い。雲が速く動く。雲が眼下にある山々を越えるとき、うねり波打つ。雲海。まるで、本物の海のようだ。


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更に雲が取れ、視界が良くなる。短時間で景色が劇的に変わる。神秘的だ。凄い。

九州には古から伝わる神話がたくさんある。昔の人々は神秘的な風景や自然現象に、自然への畏怖や自然の中に存在する神々を感じたのだろう。いま自分が目の当たりにしている光景を眺めながら、そんなことを考えていた。

この日、俺は神々の気配を感じたのだ。


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山頂に着いたのは、日の入り前。もちろん、あたりには自分以外だれもいない。頂きで、夕焼けを眺める。


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西峰山頂。西峰は、中々にスリリングな鎖場がある。いまここで滑落したら、誰にも気付かれずに死ぬだろうな、と考えると恐怖心も倍増。なんとかクリア。


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西峰から望む東峰


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真ん中に由布院盆地、遠く左手にくじゅう連山。


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東峰山頂直下にてテント泊。黄昏時が好き。日は沈み、何度見ても見飽きることのないグラデーションが西の空ににじむ。聞こえるのは風の音と鳥の鳴き声だけ。静寂。自分の中もシーンとなる感覚。好きだ。

そこからの夜が長かった。風が強い。強すぎる。由布岳は独立峰なので、強風が吹くのだろう。自分のテントは、山岳用テントではなく通常のキャンプ用だ。あまりの風の強さに、テントごと吹き飛ばされるんじゃないか?と不安になるほど。疲労からなんとか眠りにつくものの、強風がテントを揺らす振動と音で1、2時間毎に目がさめてしまう。そんな不安な夜をやり過ごし、早朝日の出を拝み帰宅。

 

 

 

くじゅう連山デイハイク

くじゅう連山の久住山へ登りに行った。くじゅう連山は大分県南部にある火山が連なる山々だ。その中岳は九州最高峰でもある。

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この日は、出だしから快晴。


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気持ちの良い縦走。植生の感じが、神奈川の丹沢山地を思い起こさせる。


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GWなので、大勢の人。


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標高が上がると、背の高い植物から

岩がゴロゴロしてる岩石帯に変わる。


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くじゅう連山はその名のとおり、山がいくつもあり、色んなルートがある。


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これが目的地・久住山


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久住山山頂から阿蘇方向の景色。絶景!


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山頂で記念撮影。

 

 

 

まとめ

一生忘れない神秘的な由布岳テン泊登山。

別のルートも登りたくなるくじゅう連山。

由布院、大分での生活を紹介。

こんにちは、ポンです。

 

無事です。生きてます。今も由布院にいます。前回の投稿から、3ヶ月もブログを更新せず。その間も引き続き原っぱカフェで、元気にやってました。

 

今回は、そんな俺が今いる由布院大分県の一面を紹介。

 

 

 

由布院

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原っぱの近所にある共同混浴温泉。人生初の混浴風呂体験。「かわいい女の子が偶然入ってて、一緒にわきゃわきゃうふふする。」なんて、事は1ミリも考えていない。真面目に、文化的・民俗学的観点から混浴文化を考察したいと考えむにゃむにゃ。。。

期待に胸と鼻の穴を膨らませつつ、温泉の扉を開けた。すると、外国人のオッサンが2人で入っていた。何でやねん!


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その露天風呂傍にある、洗い場。地元の人が何か洗い物をしていた。良き風情。

 


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パン屋・オニパンさん主催のラン・ウォークイベントに参加。原っぱのメンバーで、たまに落ち葉拾いなどの雑用をお手伝いさせてもらうこともある、馴染みのパン屋さん。


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10キロRUNの部でエントリー。コースが山の中なので、アップダウンが激しい模様。


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無事完走。記録は一時間ちょっと。てか、上り坂が予想以上にキツかった!平坦な場所で走るのと坂道で走るのでは、まるで体への負担が違う。使う筋肉の部分が全く違うのだ。


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完走後のご褒美、オニパンさん特製パン!旨い。他にも、フルーツ、手作りスープやおしるこ、ジュースが食べ飲み放題。

 


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由布院の春。標高が高く寒い由布院は、桜の開花も遅め。この写真は、4月上旬のもの。


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大分市
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大分駅近くのお気に入りの本屋・カモシカ書店さん。


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店内の様子。


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お茶を飲みながら、落ち着いて本を読める

。最高!


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置いてある本のチョイスが好き。


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尊敬する写真家・冒険家の石川直樹さんの本。大分県国東半島の写真集も。原っぱにたどり着く前に、国東半島で先祖の墓参りに行ったので、国東半島にはどことなく親近感を感じる。

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ジャック・ケルアック、いつか読まねば。


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カモシカ書店に行く度に読みたい本が見つかり、好奇心をとても刺激される。


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書店の踊り場には、近所の映画館の上映作品ポスターが貼られている。文化的好奇心をくすぐられる。


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過去に蓮沼執太とU-zhaanの対談を開催し、ストリーミング配信していたりもしていた。カモシカ書店、センスいいね!

 


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そんな俺の好きなユザーンが、大分でライブ!!これは行かねば!という事で大分までライブを見に行く。


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会場はこじんまりとしていた。いいね。大きいハコより小さいハコが好き。ミュージシャンとの距離が近いから。


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左がインドの打楽器タブラ。右が打弦楽器

サントゥールサントゥールを聴くのは初めて。


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ライブは、最高っした!

インド古典音楽とマニアックなジャンル、どんなものかと思ってたけど。とにかくタブラの音色が好き。ユザーン大好き。

そんなユザーンの超絶プレイをご覧になりたい方はこちらのYouTube参考動画をどうぞ。


ヨルタモリ最終回 U-zhaanと沖仁の殴り合い SMAP 宮沢りえ

 


U-zhaan × rei harakami - cape @ 100%ユザーン vol.2


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ライブ終了後、

ユザーンと2ショット!!!

とても気さくな方でした。ますます好きになった。このようにアーティストとの交流をしやすいので、都市部よりも地方のライブの方が好きかも。

 

 

 

別府市
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人生で一番美味しいうどん!

を食べさせてくれる、日高うどんさん。


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とにかくうどんの出汁が美味。大将に訊いたら、どんこといりこからとっていると。出汁が旨すぎて、水筒に入れて持ち歩きたいくらいだ。

 


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インドカレー屋のタネさん。


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シンプルで落ち着ける店内。右は店主のタネさん。ナイスな雰囲気出てる。


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南インド風カレー。あっさりしていて、いくらでも食べれそう。このスタイルは、ネパールのダルバートを思い出させる。

面白い話を訊いた。手食(てしょく、食べ物を手で食べる)すると、箸なんかの道具を使って食べるより美味しく感じられる、という研究結果があるらしい。なぜなら、手で直接食べ物に触れる際に、脳がちゃんと食べ物を認識する。それから、口に運び舌で味わう。言うならば、手で味わい舌でも味わうから2度食べる、ということらしい。興味深い。たた皮肉なことに、先進国では、手食をする人はまず稀だ。反対に、発展途上国の方が手食は多いだろう。文明が発達すればするほど、食べ物を美味しいと感じられる機会は損なわれる。赤ちゃんなら手で食べるのに、いつしか人は道具を使い手食をやめてしまう。なんとも、考えさせられる話を聞いた。

 

 

 

このように、由布院や大分はナイスな場所が多い。好き。

極夜行 ー太陽が昇らぬ暗黒の北極を旅してー

こんにちは、ポンです。

 

今回は、近頃読んだオススメの本について。


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角幡唯介「極夜行」

 

そもそも、「極夜」とは何か?太陽が昇らぬ現象の事だ。極地、つまり北極や南極またはそれに近い高緯度地域では、一定期間太陽が地平線から上に昇らない時期がある。一日中真っ暗なのだ。昼も夜もない。この現象のことを極夜と呼ぶ。(反対に、一日中太陽が登っていて夜がない現象を「白夜」という。)

そんな唯でさえ過酷な条件の中、真冬の極寒の北極圏を1人と1匹(犬ぞりの犬)で往く。4ヶ月もの間。精神的にも肉体的にも極限状態での冒険。

これが、本書内で描かれている冒険の概要。

 

そして、この極夜の北極探検をする動機がこれ↓

 

つい数十年前の我々の祖父母の世代の、日々の生活が自然と直に結びついていた時代の猟師や農民にとっても、太陽は人間の実存にかかわる本質的な力をもって降り注いでいただろう。太陽の運行を知ることが世界を知ることであった時代が、つい最近まであったのだ。

ところが今では、太陽は人間にとってそういった本質的な存在ではなくなった。

人工的な照明、LEDやウラン、プルトニウムを利用した人工的な疑似太陽ともいえる核分裂装置等々で発生させたエネルギーに依存した現代人にとって、こうした本物の太陽は決して見ることのできない存在になってしまった。

私たちは普段太陽を見ているようで

見ていない。私たちが毎朝、会社に通勤する時に見ている太陽、あれは太陽の姿をしたニセモノだ。

(中略)

極夜の世界に行けば、真の闇を経験し、本当の太陽を見られるのではないか。

 

(本書P.24-25)

 

そんな彼の前にはいくつもの試練が待ち構えている。テントを吹きとばすほどのブリザード、姿は見えずとも存在を感じる白熊に怯え、距離感を狂わす幻惑の月光、そして犬にカロリーメイト半欠片をあげるのをためらうほどの食糧難。それらを乗り越え、永遠とも思えた漆黒の世界を照らす数ヶ月振りの太陽とは。

 

角幡さんの本の魅力は、その文章力だ。時にユーモアに富みながらも、目の前に現れる出来事や事象を事細かに捉えて感じ、それを文章に宿せる表現力。

つまりは、文が面白いのだ。圧倒的に。

日本一周中にふらりと立ち寄ったある街の図書館で見つけたこの本。前から読みたいと思っていたのに、読めずにいた。せっかくなので、と休憩がてら読み始めたらあまりの面白さに止まらない。予定を変更してその街に二泊したのも、この本を読破する為だった。

 

そんな彼の面白い文章を少し紹介。

 

私はズボンを下げてお尻をペロンと出し、早速しゃがんで行為に取りかかろうとした。ふと背後を見やると、犬がネオテニー化した可愛い顔をこちらに向け、妙に熱っぽい視線を私の臀部に投げ掛けていた。

ははーんと私はピンときた。ウンコを食いたいんだな。

(中略)

犬の食糧として1日平均800グラムのドッグフードを用意していたがそれだけでは足りなかったようで、

(中略)

私がこの日、外で用を足したのは犬の目の前で排泄してやったら、いったいどんな様子で反応するか見てやりたかったからだ。犬の期待で潤んだ視線をビリビリ感じながら、私は彼の期待に応えてやろうと盛大に肛門から排泄物を放出した。

ところがその時予想もしなかったことが起こった。犬が突然、私の背後に近づいてきたかと思うと、まだ完全にブツを出しきっていない私の肛門に鼻を近づけ、もうたまらないといった様子で穴から出てくる糞をバクバクと食い始めたのだ。それどころか、私が糞を出しきると、まだ全然足りないといった様子で、あろうことか私の菊門を慈愛に満ちたテクニカルな舌技でペロペロと舐め出したのである。

あふっ。

思わず口からはしたない声が漏れた。

 

(P.92-93) 

 

最初に読んだ時、思わず声を出して笑った。というか、読み返しても笑える。

 

もう1つ紹介。

峠から少し下ると、足元に荘厳な風景が広がっていた。

雪で塗りつぶされた広大な湿地帯の谷間が、闇夜の中、天空から照射される月の薄光により遠くまで白く発光して浮かび上がっていた。雪原はどこまでも奥に続き、闇の向こうで朧気に消えている。それは壮絶なまでに美しい。美しすぎる、美しすぎる八戸市議みたいな光景だった。あまりに幻想的かつ眩惑的な風景に私はしばし見とれた。あきらかに地球上の風景のレベルを超えており、地球以外の惑星の風景と言われても、ええそうですか、ととくに疑問もなく受け入れられる展望が広がっていた。

 

(P.214)

 

違う惑星の様な風景、とはどんなものなのだろう?それほどまでに美しく強烈な風景、なのだろうか。俺も一度見てみたい。美しすぎる八戸市議、はようわからんけど。

 

 

 

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さて、本書は「太陽」が大きなテーマだ。太陽の偉大さ。俺も、それを自分の身をもって感じられた出来事があった。

 

2016年春、俺はネパールにいた。エベレスト街道トレッキング。生まれて初めてのエベレストをこの目で見る為に、2週間ほど歩いた。エベレストを目にする前日、標高5,000m超にある山小屋に宿泊した。翌日エベレストとその脇から昇る御来光を見にカラパタール峰(標高5,500m)を目指す。翌朝、午前4時前に起床して4時半には山小屋を発った。太陽が昇る前なので、まだほとんど真っ暗だ。寒い。おまけに、高山病になりかけていたので、頭はクラクラする。呼吸が浅い。それでも、ゆっくりと歩を進めて1時間後の5時半にはカラパタールの山頂に着いた。出発した頃には真っ暗だった空が、眼前にそびえるエベレストの輪郭がわかるほどには少し明るくなっている。もう既に、沢山のハイカーたちがそこにいて、みな日の出を待っている。人がしていたのと同じように、自分も記念写真を撮る。

そこからが長かった。頂きは、暴風レベルの風が吹き荒れていた。登っている間にはあまり感じなかった寒さが、体を動かすのを止めた途端に襲ってくる。俺は持っている服を全部着込んでいた。上半身は5枚。下半身は2枚。それでも寒い。特に、体の末端である手足が恐ろしいほど寒い。手袋も靴下も二重にしていたが、まるで裸同然のように意味なかった。ふと、時計を見る。

「え、嘘だろ!?まだ、5分?」

山頂に到着してからまだ5分しか経っていない。時が過ぎるのが遅すぎる。それでも容赦なく吹きすさぶ風。

「足が凍傷になる!」

と錯覚するほどに、足が冷たい。じっとしていられなくて、体を震わし足先を動かすが、一向に暖まらない。手元の温度計を見る。-17℃。だが、恐ろしい強風が吹いているので体感温度は-25℃を下回っていたように思う。

「地球よ!もっと早く自転しろっ!」

山登り漫画「岳 ーガクー」に、こんな台詞が出てくるシーンがあるが、この時まったく同じ心境だった。

「太陽よ、早く登ってくれ!」

こんな事を思うのは、それまでの日常生活では皆無だった。やがて、東の空が白み始めて濃紺や紫など幾重にも色の層を纏いだした。

そして--------遂に太陽がその姿を表し始めた。エベレストの脇から目映い光を携えながら。それを目にした瞬間、心の底からホッとした。寒さで強ばりあがった体がほぐれていく。気温的にはまだまだ寒いはずだが、その変化は劇的だった。太陽は、物理的に暖めるだけでなく、精神的・視覚的にも、人に安らぎを与える。それほどに、あの時目撃した太陽は圧倒的な存在感だった。あの時あの瞬間、俺は認識した。

「太陽は偉大だ。」


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極夜の北極を冒険し、1日中暗黒だからこそ太陽の有り難みを終始痛感し、数ヶ月振りに目の当たりにする太陽はどんなもので、何を感じるのか?角幡さんが体験したものを辿っていける冒険記「極夜行」。オススメだ。

最近聴いてる音楽vol.2

こんにちは、ポンです。

引き続き、由布院の原っぱカフェでウーフ中。オーナーのリュウジさんが音楽好きということもあって、集まる人々も音楽好きが多い。そんな原っぱライフから、人から得たり自分自身のアンテナがキャッチした音楽をゆるりと紹介。オススメ音楽投稿第二弾。



THE YELLOW MONKEY – バラ色の日々

エモい。特に、「追いかけても追いかけても 逃げて行く月の様に」の部分。もちろんイエモンのこの曲は昔から知っていたが、今の気分にピッタリな感じ。




Nina Simone Feeling Good

この声よ!最初聞いた時、男かと思った。パワフルでカッコ良すぎ。This song "Feeling good" feeling soooo good!




Billie Holiday & Louis Armstrong - New Orleans

ニューオリンズ行って、ジャズを聴きたくなる!映画「ニューオリンズ」をたまたま見る機会があった。この動画は、その映画の1シーン。事前知識は何もなかったが、ビリーホリデーの声もルイアームストロングの演奏も演技も全て素晴らしかった!




琥珀色の街、上海蟹の朝×水星(くるり×DAOKO)Codroe mashup

こういうひんやりとした温度感の曲が大好き。




MC Miker G & DJ Sven - Holiday Rap - BBC 1986

80's感バリバリの踊れる曲。由布院のバー?で流れてて、DJに曲名を訊いてゲット。




The Jimi Hendrix Experience - All Along The Watchtower (Audio)

ジミヘン、学生の頃に聴いた時は良さが全くわからんかったが、最近この曲を聞いて「ギターかっけー!」てなった。




青葉市子 - 雨

心の安定剤。