LIFE IS A TRIP! ~Tour de JaPON 「自転車日本一周の旅」~

2018年夏、自転車日本一周の旅へ。自転車歴2ヶ月33才♂が奮闘。2017年秋、スペイン・サンティアゴ巡礼900km完歩。動画は→https://youtu.be/luRrk8gVzeg 好きな国は、ネパール、ミャンマー、スペイン、カナダ。山登り、音楽やサブカル、そして穏やかでイキイキしてる人が大好き。

旅、とは心の放浪

こんにちは、ポンです!

 

前に話してた石川直樹さんの続き。

 

前回の話はこちら→"いま生きているという冒険" - LIFE IS A TRIP! ~カナダワーホリ経由、サンティアゴ巡礼行き~

 

その前に、少し自分の話を。

今まで俺は、ニュージーランド、ネパール、ミャンマー、カナダ、フランス、スペイン、モロッコを旅してきた。

 

ネパール、エベレスト街道トレッキング。
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ミャンマー
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スペイン、サンティアゴ巡礼。
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そこで出会った景色、食べ物、文化、そして何より人々に影響を受けてきた。色んな人種や考え方、価値観に触れてきた。それらのものに出くわす度に、驚いたり、戸惑ったり、イラついたり、笑ったりした。そして、他人と自分、外国と自国との違いを認識し尊重できるような人間になってきたと思う。

旅をする時は、基本的に1人でする。1人だと旅先で出会った人、出来事や景色にちゃんと向き合える。

グループで旅行すると、その向き合える度合がどうしても薄くなってしまう。だから、1人旅が好きだ。1人は気ままで自由だし。そうして出会ったものたちが自分の心にいろんな刺激、疑問や問いを投げ掛けてくれる。

それらに思いを巡らしていると、自分の肉体だけでなくまるで自分の精神も一緒に旅しているような感覚に陥る。

そして、それが凄く好きだ。

 



そこで、写真家・冒険家の石川直樹さん、だ。
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彼の旅のスタイルや感受性に深く共感する。

たとえば、彼の著作「いま生きているという冒険」にこんな事が書かれている。

 

「観光旅行に行くことと旅に出ることは違います。観光旅行はガイドブックに紹介された場所や多くの人がなんども見聞きした場所を訪ねることです。そこには実際に見たり触れたりする喜びはあるかもしれませんが、あらかじめ知り得ていた情報を大きく逸脱することはありません。一方、旅に出るというのは、未知の場所に足を踏み入れることです。知っている範囲を超えて、勇気を持って新しい場所へ向かうことです。それは、肉体的、空間的な意味合いだけではなく、精神的な部分も含まれます。むしろ、精神的な意味あいのほうが強いといってもいいでしょう。」(P.252より)

 

「人を好きになることや新しい友だちを作ること、はじめて一人暮らしをしたり、会社を立ち上げたり、いつもと違う道を通って家に帰ることだって旅の一部だと思うのです。(中略)

多かれ少なかれ、世界中のすべての人は旅をしてきたといえるし、生きることはすなわちそういった冒険の連続ではないでしょうか。」(P.253)

 

旅に出る事は、単に肉体的な移動だけではなく、むしろ精神的な彷徨の方にこそ意味がある、と言っている。

 

 

 

そして、「旅をする」事は、必ずしもどこかに行く事ではない、同じ場所に留まっていても心は旅できる、と言ってるのが、Caravan。
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旅と自由と孤独を愛する、さすらうシンガーだ。俺の一番好きなミュージシャン。彼はインタビューの中でこう話している。

 

「幼少期の経験も影響しているのか、基本的には移動がすごい好きで、旅が好きです。旅で何かをするっていうより、移動してることが好きですね。(中略)

でも、楽曲で伝えたいのは、“実際に旅をしよう”ってことではないんです。もちろん旅はいいものだから絶対に人生の栄養になると思います。だけど、“旅の感覚”みたいなものが大切だと思うんですよね。

日常も旅なんですよね。例えば、今こうしてお話しするのも一つの旅。
ひとつひとつ丁寧に敏感に暮らす感覚が大切だと思うから、“旅人目線で日常を生きる”というようなことを伝えられたらいいなと思います。(中略)

色々な場所で暮らしてきて、たくさんの人を見てきて思うのは、どこかに行くことが重要じゃないということ。

限られた場所にいて部屋から一歩もでなくても、気持ちをすごく遠くまで飛ばせる人もいると思う。逆に、世界中をバックパッカーでまわっていても何も見てないひともいるだろうし。そういう意味では、旅に出かけることが一番重要ではない気がします。」

 

インタビュー元記事はこちら→【インタビュー】旅をうたうミュージシャン/Caravan (2/5) | TABIZINE~人生に旅心を~

 

「日常も旅。」

俺もそう思う。例えば、家までの帰り道。いつもと違う道で帰ってみたら、美味しそうな中華料理屋やオシャレなカフェを見つけたり。休日に近所をゆっくり散歩したら、青々とした緑や色とりどりの花が咲いてるのを見て季節を感じたり。もしくは、毎日同じ仕事場で心深くまで潜って、ある人は陶器と、ある人は原稿用紙と、ある人は楽器と格闘して創作活動をしてそれが実を結んだり。要は、

「心のアンテナを張っているか?」

どうかだと思う。

好奇心さえ持ち続けられれば、日常生活も素晴らしい旅になり得る。

世界一周何度もやりました、何十ヶ国も旅しました!て人でもほんやりとしか物事を視たり感じたりしかしてない人もいるだろう。物理的には長い距離を移動してても、果たしてそれは本当に旅なんだろうか?

 

俺にとって旅とは?

いろんな人、文化、食べ物、景色を通して感じたり視えたものを咀嚼して、自分の内面・心を豊かにして拡げてくれるもの。そして、自分という人間をより魅力的にしてくれるもの、だと信じている。 

 

若いモンには、負けてられない!

こんにちは、ポンです!

 

先日、サンティアゴ巡礼で仲良くなった巡礼者と巡礼ぶりに会って、呑んできた。

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愛媛出身のクレイジーな大学生。



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巡礼中、野宿した時に野原から見つけてきたカンカンで自炊したら腹を壊して病院で点滴を受けたり、突然心が滾って50kmを12時間夜中の3時まで歩き通したり、日本に帰国した時の全財産が500円しかない(!)など、面白いエピソードには暇がない男。四国出身だけあって、サンティアゴ巡礼前に四国の八十八ヶ所巡礼をやった。羨ましい!俺も学生時代から、若い時から、もっと旅をしとけば良かった。

ジャック・ケルアックの小説「路上」(原題:on the road)に影響されて、アメリカのルート66をバックパックする、と彼は言っていた。と思ったら、それは一旦置いといて南米を旅するという。南米、羨ましい。俺は、チェ・ゲバラの「モーターサイクル・ダイアリー」をチェックしとけ、と言っといた。と言いつつ、俺も「モーターサイクル~」も「路上」もまだチェックしていない。

そんな彼の夢は、「雑誌を創ること」。旅やバックパックをする若者をサポートするような雑誌。彼が好きな「旅」のスタイルは、精神も旅する事。肉体だけでなく心も一緒に旅をする、というものだ。俺もこの感覚には本当に深く同意する。このテーマについては、もうちょっと語りたいので、またの機会に。ともかく、そんな哲学的な旅をしたい人を支援する雑誌を作りたいと言う。くぅ~、いいね!ギラギラしてる若者は。

次に会う時はヤツが南米の旅から帰ってきてからか。また会えるのを楽しみにしている。

 

こいつとは別に、また若い人に出会う機会があった。19才女子、プロサーファー。

彼女の名前でググると、新聞の記事とか写真が出てくる。スポンサーも付いてるらしい。東京オリンピック出場を目指している、と言っていた。彼女のサーフィンの腕前がどれ程なのか、おれには見当もつかない。そもそも、サーフィンはちっとも詳しくない。

でも、俺が感心したのは、彼女の人柄だった。ハキハキしてて礼儀正しく、しっかり挨拶できる人。「おはようございます。」、「いただきます。」、「ごちそうさまでした。」等、小学生でもできる基本的な事。でも実際、こんな当たり前の事すらできない大人がなんと多い事か。嘆かわしい。。そういう人たちを横目で見て反面教師にして。そして、彼女みたいな周りの人々を気持ちよく、笑顔にできる人をお手本にしようと思う。彼女は、俺より一回りも若い。でも、人間て年齢じゃないだろ?4、5才くらいの子供でも、自分にはできない事や尊敬できる点がある、と俺は考えてる。年齢なんて、ただの数字だ。

「夢てなんなの?」と彼女に聞いた。

「町おこしがしたいです。」と彼女は答えた。

聞けば、高校三年間、親元を離れて北海道の高校でサーフィンに明け暮れていた。朝3時に起きて海行ってサーフィンして、学校行って終わったら、また海行って日暮れまでサーフィン。夜9時に寝てまた朝3時に起きてサーフィンの練習。そんな彼女を、地元の人は本当に温かく迎えてくれた。だが、そこの町も他の田舎と同じく、過疎化が進んでいるという。だから、お世話になったその町の人々に恩返しする為に、プロサーファーである自分が町おこしの手伝いをしたい、とキラキラした目を輝かせながら彼女は言った。そこの町の人が、彼女を応援するという気持ちがわかった気がした。

 

そんな輝いている、自分のやりたい事に向かっている若い人たちを見て、刺激をもらった。という話。

最近聴いている音楽

こんにちは、ポンです!

 

前回の投稿"いま生きているという冒険" - LIFE IS A TRIP! ~カナダワーホリ経由、サンティアゴ巡礼行き~石川直樹さんの事を今回も話すと言ったけど、気が変わった。今回は箸休め的な感じで、最近自分が聴いている音楽をば。

 

 


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夜を使いはたして feat.PUNPEE / STUTS 名古屋ゴルエク6周年 20161105 - YouTube

夜遊びしないけど、クラブで夜遊びしたくなる。アガる。

 


f:id:sailingday0111:20180125180631j:imageEVISBEATSとPUNCH&MIGHTY / 夜風に吹かれて 【Official Music Video】 - YouTube

夜に散歩しながら聴いてチルしたい。

 


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CHAI『N.E.O.』Official Music Video - YouTube

だんだん好きになり可愛く見えてくる、不思議な音楽性とビジュアル。

 


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m-flo / been so long - YouTube

祝・m-flo復活。冬になると聴きたくなるこの曲。Lisaの声が切ない。

 


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Nabowa "夢の欠片 feat. TOSHI-LOW" (Official Music Video) - YouTube

TOSHI-LOWの声ええな。ナボワのバイオリン、音色好き。

 



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青葉市子 - サーカスナイト (LIVE) - YouTube

もし天使が実在したらこんな声なのかな。自分の頭上で鳴ってて降りてくるような透明感。個人的に、カバー曲が原曲を上回ったと初めて思ったケース。

 


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あなたは煙草 私はシャボン /ラブリーサマーちゃん - YouTube

青葉市子、やくしまるえつこ、泉まくら、Predawnなどのウィスパーボイス好きへ。

 


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鎮座DOPENESS 鎮座ドープネス @ CISCO 1 - YouTube

変態。

 


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おなじ話 / ハンバートハンバート - YouTube

ほのぼの。こんな夫婦、いいね。

 

 
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80KIDZ "Baby (feat. HAPPY)" (Official Music Video) - YouTube

キラキラ。

 


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cutman-booche / Verse book - YouTube

ナイスヴァイブス。

 


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8otto - 赤と黒 [Music Video] - YouTube

シンガロングしたいロックンロール。

ロックはこの曲だけか。痺れるロックミュージックをもっと聞きたいぜ。

 

 

 

じゃ、今回はここまで。

"いま生きているという冒険"

こんにちは、ポンです!

 

今回と次回、二回に分けて話したい事は、尊敬する写真家

石川直樹さん
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写真家・冒険家。

世界七大陸最高峰登頂の最年少記録(当時)を達成、熱気球での太平洋横断の挑戦、ミクロネシアの伝統的な航海術による筏での冒険などを成し遂げてきた。

彼の事を初めて耳にしたのは、カナダのネルソンでだった。そこで仲良くなった日本人の山屋・スキーヤーの男の子から、お勧めしてもらった。なんでも彼は、この石川直樹さんの著書『いま生きているという冒険』
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を読んで、北米最高峰のデナリ(マッキンリー6,196m)に登ろうと決心したらしい。

この本に掲載されているデナリでの写真がこちら。
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見渡す限り、真っ白な稜線が続く。彼がこの本のどこに触発されてデナリ登頂を決めたかわからないが、こんな写真を見せられたらデナリに登りたくなる彼の気持ちもわかる。

 

石川直樹さんの成し遂げてきた功績にも敬意を払うのはもちろん、

俺が彼に惹かれるのは冒険家としてのその姿勢・感性だ。

以下、彼がエベレストに登頂した時の様子から抜粋。

単独で登山をしているときはもちろん、たとえチームで登っていたとしても、基本的には自分の身体をコントロールしているのは自分です。次に踏み出す足の置き方を間違えたら、危険にさらされてしまうような場所がいくつも出てきますが、ぼくはそういう所にいるときになぜか心の底から幸せを感じるのです。「何だかすごい場所にいる。」という気持ちが湧き上がってきて、自分が"生きている"と感じるのです。その瞬間、嬉しくなり、気持ちよくなります。

 

下手すると、ヤバい奴のようにも聞こえるかもしれないけど(笑)彼の言ってる事が少しわかる。何故なら、俺にも似たような経験があるから。(規模は比べようもないほどちゃっちいけど。)

それは、数年前に南アルプスに登りに行った時の事だ。甲斐駒ヶ岳という3,000m弱の山を一人で登っていた。そうしたら、もう少しで頂上という地点で、道が2つに別れていた。1つは直登ルート、もう1つは巻き道ルート。直登は距離が短いが、最短コースでいく為に急傾斜で所々にプチ・ロッククライミングのような難しい箇所がある。巻き道は、遠回りだが傾斜はきつくなく難所も少ない安全ルートだ。途中で出会った登山者のオッサンに

「どっち行ったらいいっすかねー?」

て聞いたら、

「直登でしょ。お兄さんは若いから大丈夫。俺も若い頃はそっちから登ったし。」

と教えてくれた。なので、俺は直登ルートを選んだ。始めは大した事はなかった。足取りは順調。しかし、先に進んでゆくと道はどんどん険しくなり、ついには大きな岩が行く手を阻んだ。

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俺は「ここを登るんか。。」と躊躇した。が、おじさんもああ言ってたし、歩を進めて大っきな岩に取りついた。まるで巨大な岩のジャングルジムだな、と思いながら岩をよじ登る。が、岩場の中間くらいで詰まってしまった。登ろうとも、自分の上にある次の岩のとっかかりまで手が届かない。かといって下る事もできない。下にある岩のステップまで足が届かないのだ。下の足場まで2~3mといったところか。つまり、立ち往生。前進も後退もできない。「これはまずいぞ。。。」と思った。ずっとそうしている訳にもいかない。自分の体重を支えてる腕と足が限界を迎え、やがて滑落するだろう。思い切って、下の足場まで飛び降りようか?でも、7~8kgはあるザックを背負いながら上手く着地できるだろうか?足の捻挫で済めばいいが、バランスを崩して頭を打ったりでもしたら最悪死ぬこともあり得る。

どのくらいの時間がたったろうか。実際は30秒や1分そこらだったかもしれないが、俺にはとても長い停滞に感じられた。そして、意を決して上に登る事に決めた。腕を目一杯伸ばした。その手は、岩のとっかかりを捕らえた。なんとか危機を脱したのだ。

そうして、甲斐駒ヶ岳の頂上に立てた。しかし、俺はひどく疲れていた。肉体的にも精神的にも。その時に実感したのは、人間は窮地に立たされるととてつもない集中力を発揮する。火事場の馬鹿力、てやつだ。が、その後の反動でひどく疲れてしまう。まるで、幽白の飛影が黒龍波を喰った後に冬眠に入るように。(違うか笑)

そして、岩場でもがいてみじめに張り付いている時、自分が生きているという事を強く実感した。落ちたら、死ぬかもしれない。でも、死にたくない。生きたいと強く思った。

日常生活の中で、死を意識する瞬間など皆無だ。だから、人は死ぬ事に無自覚だ。それはいま自分が生きてる事にも無自覚、という事と同じなのかもしれない。いま生きている、という当たり前のようで実はとても大切な事を。がある瞬間に死を覚悟した時に、それは突如として死が生々しいものになる。そして、死にたくない、生きたいと願う。そこで、意識するのだ。「いま、自分は生きている」と。

 

以上の経験から、石川直樹さんが言った事が理解できる。

 

また、この本のタイトルもいい。"いま生きているという冒険"。過去でもなく、未来でもなく、いまこの瞬間、を生きる。というような想いを、俺はこのタイトルから感じた。

 

今回はここまで。次回に続く。

"slow flow"

こんにちは、ポンです!

 

今日は、自分の一番好きなミュージシャン・Caravanの話。


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湘南在住、旅と自由と孤独を愛する、さすらいシンガー・Caravan。

 

「歪んだ世界もトビ方次第だよ

さあもう一度その右手に気分屋のピースサイン

地平線の向こう 静かに昇りゆくのはそう

潤んだ瞳に映し出す太陽

さあもう一度闇を照らせ 気分はもういいかい?

地平線の向こう それでも行けると信じよう.....slow flow」

 

Caravan / slow flow

 


caravan slow frow

 

むかしむかーし、付き合っていた彼女が、この曲を好きだと言っていた。当時の俺はこの曲の良さがわからず、「あ、そうなんだ。。」みたいな感じだった。彼女がこの曲のどこに惹かれたのか、今では知る由もない。

でも、今では俺はこの曲が大好きだ。サンティアゴ巡礼中、一番聴いていた曲。「Away, away, away, away, so far way」という部分を繰り返し聴いていると、歩く事だけに集中できるような気がした。もっと遠くへ、と。

 

好みは年を重ねると変わる、不思議なものだ。Caravanは10年以上前から好きだったが、一時期飽きて全く聞かなくなった。それが、2、3年前からまた聞くようになった。長年働いてたCD屋を辞めてから年々音楽への興味は薄れていったが、今では一番好きで自分がファンと言えるのは全ミュージシャンの中でCaravanだけだ。それは、旅やバックパックに出るようになったのが原因だ。旅をするようになって、初めて彼が歌っていたフィーリングや心情が理解できた。そして、それに深く共感し憧れた。

好みは変わる。例えば、好きな音楽、食べ物、趣味、服、AV女優(笑)などなど。変化する、ということは生きている、て事なのかなぁ。

 

「歪んだ世界もトビ方次第だよ」

 

何事も自分の気の持ちようで、天国にも地獄にもなる。

 

心の断捨離

こんにちは、ポンです!

 

もう年末。新年を迎える為には、大掃除。それに関連して、断捨離の話。といっても物理的な部屋の掃除、とかではなく精神的な話。

 

シンプルに生きよう。

 

生きていると、自分に必要のない情報や人に出くわす。大都市に住んでいると、なおさら。物や人で溢れかえっている。でも、その全部が自分にとって必要なものなのだろうか?そうは思わない。むしろ、大半は不必要なものばかりだ。そんな不必要なものに囚われると、息が詰まる。何が本当に大切なものかが見えづらくなる。まるで、キャッシュや不要なデータが溜まって動きが遅くなったPCやスマホの様に。

自分が本当に大切にしたいものや人に囲まれて生きていきたい。こう思うきっかけになったのは、カナダ・ネルソンでの生活だった。人口1万人程の小さな街で、都市に比べれば店の選択肢が少ないとか色々不便がある。何をするにしても選択肢は少ない。が、裏を返せばノイズが少ない、という事だともいえる。都市は全てが多すぎる。人も物も何もかも。選択肢が多いけど、多すぎるのも考えものかもしれない。ネルソンは、美しい自然と魅力的な人々に囲まれたこじんまりとした街だった。

その考えは、サンティアゴ巡礼を経験して更に強くなった。毎日、朝早く起きて、食べて、歩いて、宿着いて、洗濯して、飯作って食べて、寝て。巡礼中、1日6~8時間歩く。そうすると、歩いてる時に色んな事を考える。考え事ばかりしてると、だんだん思考がシンプルになった感じがした。その感覚が好きだった。

それに気づいてから、不要なものは切り捨てて身軽になろうと決めた。無闇に増えていくSNSでのつながり、馬が会わない人との無駄な会話、そんなの俺には要らない。

 

ネルソンで出会った友人から、いい言葉をもらった。

 

【 下 載 清 風 】 (かさいのせいふう)


積み荷を降ろして軽くなった船が、

清風にのって軽やかに航海する、という言葉です。


両手に一杯、
肩から下げた荷物も背中に背負った荷物も、

全部降ろした気持ちよさ。


飛ぶように歩けるその時の気持ちは、

誰でも経験したことがあるでしょう。


この禅語はそのことを教えてくれています。 


そう、降ろすのは心の荷物。


心の中の迷いやこだわり、

嫉妬心や心配や執着心も、

ぜ~んぶ港に降ろしてしまったら

どんなに気持ちがいいものかと。


もう余計なものは積まないようにしよう。

いつの間に心にあんなに荷物をしょいこんでしまったんだろう。

こんど荷物に出会ったら、目をつむらずに向き合って断ろう。

二つに一つの選択を迫られたら、二つとも捨ててしまおう。

 
この船以外に生きていくのに必要なものなどないはずだ。

そう、船が健やかなら、人生は自然の清風が運んでくれるはず。

 

降ろすのは、心の荷物。そうしたら、どこまででも行ける。

 

 

 

では、良いお年を。

 

サンティアゴ巡礼の費用と日数、公開!

こんにちは、ポンです!

 

気づけば、今年もあとわずか。年が変わる前に、サンティアゴ巡礼の振り返りなどしようかなと思います。

 

サンティアゴ巡礼は何日で歩ける?

これは、巡礼を計画してる人だれもが思う疑問だと思います。僕の場合は、

フランス人の道 2017年9月~10月

サンジャンピエドポー→サンティアゴ→ムシア→フィステーラ

900km、40日

かかりました。1日平均22.5km。体調管理をしっかりしていたら、もっと日数を短縮できたでしょう。というのも、風邪をひいて1日完全休養しました。更に、足首を痛めてまた1日休養。あとは、体調は良くても道草くって、5kmしか歩かない日もありました(笑)その逆に、40km爆走した日もありました。

ちなみに、サンジャン~サンティアゴ

35日

で歩いてます。一つ言える事は、

日程に余裕を持たせた方がいい。

という事。用心していても、病気や怪我という不測の事態は起こり得ます。気分が乗らない日や悪天候の日もあるでしょう。そんな時に、予備日があると安心ですね。自分は、日程を詰めすぎてせかせか歩くのは苦手。なので、ゆったり自分のペースで歩いてました。心にゆとりがあると、目にする風景や出会う人々とじっくり向き合えると、僕は思います。そういった意味でも、日程に余裕をもたせる事をオススメします。時間的に厳しい人は、仕方ないですが。

ちなみに、自分の巡礼をまとめたビデオを作りました。

サンティアゴ巡礼の動画を作りました!↓


Life is a trip! -Camino de Santiago-

興味ある人は、見てみて下さい!

 

サンティアゴ巡礼て、お金いくら必要?

この疑問も、皆さん当然あるでしょう。という訳で自分の場合はというと、

 

40日歩いて

€975  (約12,6000円)

(2017年秋、€1=¥130)

 

使いました。1日平均€24 (¥3,100)。安っ!日本なんて、安いゲストハウスのドミトリー(要は、相部屋の素泊まり)でも、¥3,000くらいするのに。サンティアゴ巡礼は、巡礼者を手厚くサポートしてくれます。

 

使ったお金の内訳は、

 

飲食 €546 (¥71,000)
宿  €368 (¥47.840)
薬  €28 (¥3,700)
雑費 €33 (¥4,300)

 

という具合。

僕の旅のスタイルは、贅沢か節約かと聞かれれば、節約寄りだと思う。宿はホテルではなく、全てアルベルゲ泊。ムニシパル(公営)のアルベルゲが良さそうなら、ムニシパル泊(プライベート(私営)アルベルゲは設備が充実してる分、割高)。バゲットとハムやチーズでサンドイッチの朝食や昼食作ったり。キッチンがあるアルベルゲでは基本自炊。お酒もあんま飲まない(バルでビール1、2杯程度、ワインは好きじゃない)。

 

ちなみに、

Donativo(ドナティーボ)のアルベルゲが安くてオススメです!

ドナティーボとは、スペイン語で「寄付」の意味。寄付、なのでいくら払うかは巡礼者自身が決められます。完全にあなた次第です!これはビンボーな旅行者にとってはとても有難い!ただ、お金がないからといって、全く払わないのはダメですよ。マーナー違反です。ドナティーボのアルベルゲは、その運営・維持費を巡礼者からの寄付で賄ってます。なので、必ず払いましょうね。

そして、ドナティーボのアルベルゲは、面白い場所が多いです。

以下、ドナティーボのアルベルゲの写真。

 

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教会を再利用した、サン・アントン。巡礼を通して、ベストなアルベルゲ!


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ネパールのプレイヤーズフラッグあったり、ナイスな、雰囲気


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皆でディナー


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 食後に、リフレクションで一人一人感謝や言いたい事を話す

 
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素敵なホスピタリーノ

 
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もう1つのベストアルベルゲ

 
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こちらは、よりスピリチュアルな雰囲気

 
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そして、自由やヒッピーな感じ

 
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「いまを生きる」 

僕も感化されて、描いてみた


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瞑想中

 
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ユル~くてまったり


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青春! 

 
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黄昏

 

 

 

というのも、有志のボランティアによって運営されている所が多いです。ボランティアたちは自身も巡礼を経験した人が多く、素敵な人ばかりです。ドナティーボのアルベルゲ自体はあまり数が多くないですが、もし見つけたら是非泊まってみて下さい。

 

 

さて、ここで僕のサンティアゴ巡礼のハイキング写真をば!

 
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全荷物 


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親切でチャーミングなホスピタリーノ

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バスク地方

 
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チョリソーとバケットのビンチョス。うまうま

 
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トルティーヤ(スペイン風オムレツ)。ムイ デリシオ!

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広大な大地を往く

 
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魚介をスーパーで買って、自炊 

 
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中々の出来

 
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フレンドリーなアメリカ人夫婦


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ウルトレイア

もっと遠くへ


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ひたすら歩く 


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ベビーカーで巡礼してる家族も 


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 ファッキン南京虫


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 クッッッソ痒い!絶滅しやがれ


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フレンドリーで思いやりのあるカナディアンカップル 


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魚介の出汁が染みまくってるパエリヤ。ムイ リコ! 

 
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まるまるなにゃんこ スペインでは、猫を見かける事が多く、癒される

 
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 歩き疲れてzzz

 


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サンティアゴデコンポステーラにて

 
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The end of the worldと言われるフィステーラ

ここで俺の巡礼は終わり

感極まって涙する


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0マイルポスト

900km40日間の旅が終わった

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穴が空いた靴下

 
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クレデンシャル(巡礼手帳)もボロボロ

 

 

以上です。旅やハイキングのスタイルは、人それぞれ。この記事が、これからサンティアゴ巡礼をしようと思ってる人にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

 

 

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追記

サンティアゴ巡礼を終えてから、早1年以上が経つ。それでも、あの刺激的、哲学的、

スピリチュアル、気付きや発見が多かった素晴らしき40日間を忘れたことはなかった。またサンティアゴ巡礼をしに、スペインへ戻りたいと強く思う。

ここで改めて感謝を述べたい。巡礼中に出会った各国の愛すべき巡礼者たち、スペインの地元の人々、美しい風景やとてつもなく美味しいスペイン料理

そして、俺をサンティアゴ巡礼へと誘ってくれた以下2つのもの。 

 

俺が一番好きな映画 "THE WAY" (邦題 : 星の旅人たち) 。

 


The Way - Movie Trailer (2011) HD

英語版トレイラー

 


映画『星の旅人たち』予告編

日本語字幕版トレイラー。

 

 

 

と、一番好きなミュージシャン・Caravan

 


Caravan / サンティアゴの道【MUSIC VIDEO】

 

サンティアゴ巡礼は、自分の人生の中で最高の日々の一つだった。ありがとう!

 

Pon

2019.01.17

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では、皆様。

ブエンカミーノ!